Visa、ス테ーブルコインで国際決済を革新 – CEMEA地域の金融機関に本格導入

Visaはもはやス테ーブルコインを単なる暗号資産の実験とは見なしていない。同社は中央・東ヨーロッパ、中東、アフリカ(CEMEA)全域でステーブルコインを主要な決済インフラとして導入し、最も攻撃的なブロックチェーン展開の一つを実現した。
- VisaはAquanowインフラを活用し、CEMEA地域の金融機関向けにUSDCベースの決済を展開している。
- ステーブルコインはもはや暗号取引だけでなく、機関向け決済・カストディにも拡大している。
- 主要規制当局は、従来金融システム内での採用拡大に伴うリスク評価の方法を検討している。
リテール決済や消費者向けWeb3カードの実験ではなく、今回の展開はユーザーが直接目にすることのない金融バックエンドを対象としている。VisaはAquanowと協力し、同地域の承認済み機関がUSDCで決済できるようにしている。
Visaが今、動く理由
CEMEA地域の銀行や決済プロバイダーは、特に高ボリュームの決済ルートにおいて迅速な決済サイクルを求めてきた。従来の方法では、多数のコルレス銀行や精算ステップを経る必要がある。Visaはこうした摩擦を排除したいと考えている。
USDCで決済することで、機関は以下を実現できる:
- 次の銀行窓口を待たずに国際送金が可能
- 為替や中間コストを削減
- 既存ネットワークではなくブロックチェーン上で直接送金を完了
Visaはこれを破壊的イノベーションではなく、既存レールのモダナイズとして提示している。
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広がる潮流:ス테ーブルコインは暗号市場の枠を超える
暗号資産業界以外でも、ス테ーブルコインは単なる取引手段ではなく、機関向け流動性ツールとして急速に位置付けられている。Deutsche Börseは最近、EURAUペッグ型ステーブルコインをカストディ・決済サービスに統合する計画を明らかにした。それ以前には、CircleのEURCやSociété Générale-ForgeのEURCVと連携していた。これらの展開が拡大すれば、CBDCよりも早く主流金融システムに浸透する可能性がある。
長期的な意義
CEMEA地域での導入は、既存の決済レールからブロックチェーン決済への移行が始まったことを示している。これは単なる暗号資産トレンドではなく、決済産業のアップグレードだ。
この展開が計画通り進めば、次の効果が期待できる:
- 銀行やフィンテック向け24時間365日のグローバル決済
- SWIFTや遅いコルレスネットワークへの依存低下
- 法定通貨レールとブロックチェーンレールが共存するハイブリッド金融システム
重要なのは、Visaが既存システムを置き換えるわけではない点だ。代わりに、旧来のレールでは実現できない速度・スケール・稼働率をサポートする並列決済スタックを構築している。
本記事の情報は参考情報として提供されるものであり、金融・投資・取引に関する助言を構成するものではありません。Coindoo.comは特定の投資戦略や暗号資産を推奨・支持するものではありません。投資判断を行う前には、必ずご自身で調査を行い、有資格の金融アドバイザーに相談してください





