ARK Investが暗号資産株を大量購入、ウォール街が撤退する中で逆張り戦略を強化

今年最大級の市場急落で多くの機関投資家が暗号資産(クリプト)関連エクスポージャーを縮小する中、ARK Investは真逆の動きを見せている。取引所、マイニング企業、ブローカー、そしてBitcoinファンドまで、幅広いセクターに積極的な買い増しを行っている。
- ARKは他の投資家が売却する中、暗号資産関連株を買い続けている。
- Bullish、BitMine、Circle、Robinhood、ARKBが主な購入対象となった。
- ARKは市場反転の初動を狙ったポジショニングを進めている。
多くの資産運用会社がリスク削減に動く一方、ARKは複数のETFで新規ポジションを積み増している。中でも注目されたのはBullishで、ARKK、ARKF、ARKWを通じて継続的に買い増しが行われた。金曜日だけで約200万ドル相当の株式を購入し、6%近い上昇局面でも「強気姿勢」を鮮明にした。
勢いはこれに留まらない。BitMineも依然としてARKから大規模な資金流入を受けており、金曜日だけで3つのファンド合計約83万ドル相当を取得。BitMine株はわずかに下落して終えたものの、ARKは調整を「買い場」と捉えた。
さらに、CircleとRobinhoodにも少額ながら継続的に資金を振り向け、単一銘柄への集中ではなく、幅広いセレクションに基づく戦略を示した。Circleは約25万ドル、Robinhoodは約20万ドルの購入となり、いずれも当日プラス圏で取引されていた。
Bitcoin ETFにも積極姿勢 — 流出が加速する中での逆張り
多くの投資家が撤退しているセグメントであるBitcoin ETFも、ARKにとっては「買い増し対象」だ。金曜日にはARK 21Shares Bitcoin ETF(ARKB)を約60万ドル購入。ARKFとARKWを合わせて2万株以上が新たに追加された。
これはETF市場が始まって以来、最も厳しい局面の一つだ。木曜日には米国の現物Bitcoin ETFから約10億ドルの資金が流出し、史上2番目に大きい一日流出額となった。過去1カ月の累計流出額は約40億ドルに達し、Bitcoin価格の30%下落とほぼ連動している。
しかしARKのスタンスは揺るがない。市場が安定するのを待つのではなく、下落局面そのものを積極的に買いに行っている。
最も大きな動きがあったのは木曜日
最も攻撃的だったのは金曜日ではなく木曜日だ。この日だけでARKは以下の巨額取引を実行した:
• Coinbaseに1,010万ドル
• BitMineに990万ドル
• Circleに900万ドル
• Bullishに965万ドル
さらに、Nvidiaに1,680万ドル、Robinhoodに680万ドルを追加。
週初めにはすでにBullish、Circle、BitMineに数百万ドル規模の追加投資を行っており、今回の買い越しが偶発的ではなく、計画された戦略であることが示されている。
The Bigger Picture
ARKの最新の動きは明確なメッセージを示している。それは「他の機関が動く前に回復へ向けてポジションを取る」という姿勢だ。この戦略が先見性として評価されるか、あるいは時期尚早だったと見なされるかは、暗号資産市場の安定化の速度と、Bitcoin ETFへの投資家信頼がどれほど早く戻るかにかかっている。
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